長谷川 可奈

HASEGAWA Kana

 古来より洋の東西を問わず、多くの画家たちは、女性を女神、あるいは娼婦に見立て、自らの理想とする美を惜しみなく注いで表現し続けた。浮世絵の美人画も同様で、その美しさはあのゴッホやモネをも虜にするほどであった。
 長谷川可奈の木版画は、細く流麗な線とビビットな色彩で摺られ、まるでイラストレーションのようだが、実は伝統的な浮世絵版画を強く意識した作品である。このことは線刻などの技術的な側面からだけではなく、現代風俗の描写や、裸体の明け透けな性表現が春画を連想させることなどからもわかる。
 無防備な肢体に表れたのは、あるがままに存在することを望む女性の意志である。理想から抜け出し、自らの足で立ち上がった彼女たちの姿こそ、当世風の美人画にふさわしいといえるだろう。
(『版画芸術』2013年秋号「フォーカスアイ」より)
<経歴>
昭和61年(1986)
兵庫県生まれ
平成22年(2010)
京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)
 洋画コース卒業
平成24年(2012)
京都芸術大学大学院 修士課程
 芸術表現専攻版表現領域終了
平成25年(2013)~平成29年(2017)
京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)
 日本画コース講師
<主な展示歴>
平成24年(2012)
京都蔵丘堂画廊 個展
<受賞歴>
平成24年(2012)
京都芸術大学 大学院修了制作展 専攻長賞
<経歴>
1986年
兵庫県生まれ
2010年
京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)
 洋画コース卒業
2012年
京都芸術大学大学院 修士課程
 芸術表現専攻版表現領域終了
2013〜2017年
京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)
 日本画コース講師
<主な展示歴>
2012年
京都蔵丘堂画廊 個展
<受賞歴>
2012年
京都芸術大学 大学院修了制作展 専攻長賞
主な作品
販売作品

現在、まだ販売作品はございません。