表具や製本作業で、必要不可欠な仮貼りです。
近年は、工場生産の簡易な品が多く使用されていますが、本品は江戸時代以前の伝統的技法に準じ、一枚一枚を手作業で仕上げております。
全国の旧家から譲り受けた古屏風を厳選して解体。
本紙(作品)を丁寧に剥し、150年以上前に職人たちが制作した木枠と純楮紙の下ごしらえを丁寧に残して、基底材を用意いたしております。故、様々なサイズに対応させていただけます。
その後、燻蒸(害虫類の除去)を施し、新たに漉かれた純楮紙(用途によって多様)などを貼り付けます。
その後に、柿渋を3~4度塗り重ねて、強度と作業性の向上を施しております。
150年を超えて乾燥された木枠、江戸時代に漉かれた純楮紙の非酸性と強度をベースとした本品は、新調品にみられる反りやアンバランスな乾燥を極力抑える安定性を備えております。